自分史上最大のヤニクラを起こして気絶し救急車で病院に運ばれた / Taken to hospital after faint from getting my strongest high-on-cigarettes

 まぁ題名の通りなんだけど、こういうことも起こるって多くの人が知るべきだと思うし自戒にもなるし、SNSじゃなくてブログに書く。


 土曜の夜、学生時代の後輩らと居酒屋で飲み食いしてた。もういい年なので、久しぶりに会うヤツも居て、積もる話もあるわけ。ぐいぐい飲み続けたいところだが、それこそ若い頃(?)には酒の飲み方を誤って潰れたり記憶を無くしたりしたことはあるので、アルコール摂取のペースには気を配ってた。トータルで呑んだのは軽い酒4杯だった。ただし、これ最近のマイブームなんだが、ツマミ代わりにタバコを吸っていた。
 ここ何年かは、キャスターマイルド(タール5 mg、ニコチン0.4 mg)とかそれ位の重さのを、月に1箱という、習慣といえるかどうかの境界のペースで吸っていた。しかし最近になって、キスする相手がいない時くらいタバコを吸ったっていいじゃない、と一昔前の別冊マーガレットのような言い訳を以てして、日に数本嗜んでいた。でもそんな少女マンガごっこも飽きてきていたので、健康と財政のためにも減らしてゆくべく、この日はスーパーマイルド(1 mg、0.1 mg)を買った、長いけど軽いヤツを。そしたら当然ながら、マイルドもマイルド、吸った感じがしない。
 3時間ほど楽しくおしゃべりしながら飲み食い、そして喫煙してた。でもやっぱ軽い。4本5本と吸ってるんだけど、いつもの酒とタバコのバランスと比べると、明らかにタバコの本数が多い。そして4杯目の酒、カクテルみたいなのを飲みながら、後輩の一人が吸ってるアメリカンスピリットに目が行った。ネイティブアメリカンの酋長がデザインされてる黄色いパッケージの、タール8 mgニコチン1 mgのヤツだ。うん、一本分けて貰おう。
 貰った貴重な一本に火を灯し、アメリカの大地と分けてくれた後輩とに感謝しながら深く吸った。酋長ありがとう、と。それでなくてもさっきまで軽いヤツを吸ってたから、一本を長く吸うようになってた。その作法そのままに、深く、長く吸ってしまった。


 吸い終わるや否や目眩は来た、いわゆるヤニクラだ。まあここまでは分かる。重いのを吸ったときに喰らうあの感覚だ。しかし通常より尾を引いていた。10分ほどして、気分が悪くなってきた。タバコも酒も余裕のある範囲内だったはずなんだけど、タバコのペース配分までは考えていなかった。そこそこ酔っ払ってるところにいきなり大量のニコチンを与えたときの相乗効果、それを最大限に味わった。吐き気はそんなに無いけれど、少しでもアルコールを抜いたほうが良いと判断し、トイレで吐いてみた。席に戻る、会話に相槌を打つくらいの余裕はある。うん、ワンピースは私も好きだ、いいよね大航海、でも今は大後悔って感じかな。だって冷や汗が止まらない。あかん、これあかんやつや。とりあえずもう一回トイレに行こうか。


 ここから30秒ほど映像が途切れる(音声のみ)。


 大丈夫ですか!?という声に呼び戻され、目を開けると何故か顔の真横に床が垂直にそびえ立っている。私の顔を触ってるこの手はどこから伸びてきてるんだ?いや違う、私が床の上で瞳孔とか脈とかをチェックされているんだ。酔い潰れたというより、正に気絶した。後で聞いたところによると、椅子に座ったまま後ろに倒れ、すぐさま隣のテーブルで飲食していた看護士さんが駆けつけてくれたらしい。
 4、5分ほどかけて、自分が介抱されていること、店内が騒然としてること、などの見当識は取り戻した。同時に、脳卒中ってこんな感じなのかなと思うほど、本当に脳に血が回っていないのも分かった。顔面も蒼白だったらしい。手先は冷たい。おしっこちびってたとも思う。これ、最近便秘気味だったから良かったようなものの、そうでなきゃうωこ漏らしてた可能性も高いぞマジで。
 起き上がれますかと聞かれたが、ものすごい貧血みたいな感じなので、起きたらまた気絶すること必須。口ぐらいなら動かせたので、起きれそうにないです、というか本当に済みません、面目無い、申し訳無い、と返事もそこそこに謝りまくった。そうこうしてるうちに救急車到着。またいろいろチェックされて、命に別状は無いと判断されたのか、病院に行くかそれとも後輩に付き添ってもらえばタクシーで帰れるかを聞かれた。ちょっと自己判断できないです、というか本当に済みません、こんなことで貴重な救急リソースを使ってしまってごめんなさい、とやはり返事もそこそこに気力を尽くして謝った。


 結局、そのまま近くの病院に搬送された。担架の上、診察用ベッドの上、そして点滴を打ってもらうベッドの上からも謝り倒した。倒れてから2時間、搬送されてから1時間半くらいか、点滴が終わるころには歩けるほどに回復した。ずっと付き添っていてくれた後輩らにはもう申し開きのしようも無いのだが、さらに私のアパートまでタクシーで一緒に帰ってくれて、仮眠を取ったりしながら始発の時間まで見守っていてくれた。そういえば、病院の人はしきりにどんなタバコを渡したのかを確認していたが、多分脱法ハーブか何かと疑われていたんだと思う。ご迷惑をおかけしました。嗚呼、色々と本当に有難う御免なさい情けない…。


 お酒にタバコは確かに合うけれども、両方のペースに気を配らないといけないようです。皆さんもお気をつけ下さい。私は、さっき一本吸ってみたけれども心理的にすごく不味かったので、相当の間は禁煙できそうです。
 最後にもう一度謝ります。貴重な救急医療の社会的資源をこんなしょうもないことで消費してしまい、誠に申し訳ありませんでした。忸怩として猛省しています。T